私たちは今100年前をなぞっている(4月29日)
こんにちは、まっちゃあずきです。
もう一週間前に書いた記事で、一度は封印しようかと思ったのですが、思うところがあってあげることにしました。
GWへ突入しましたが、静岡県内でも休業要請が出されました。
独自色はなく、東京の小池都知事が発表したものとほぼ同内容で、正直ため息をつくばかりです。
学習塾も休業要請されておりますが、床面積が1000平米以上って…。
もちろん、休業要請と共に補填も出すということですが、これも条件は床面積が1000m平米。
それじゃあ、ほとんどの学習塾は営業してよいってことじゃぁないですか。
休校下にあるのに、密室での授業をする塾に児童生徒を通塾させてもいいと本気で思っているとしたら、とんだお花畑だ。
大手の予備校だけ休業すればいいと本気で思っているのだろうか。
そして、昨日、とある模試を実施している会社からFAXが入っていました。
「殆どの学習塾が100平米以下の床面積なので、営業することを薦める」
「子どもたちの学習の機会をもたらすことが必要」(意訳)
うん、そうだね。後半には同意します。
でもね、もう、いっそ、オンライン化まで踏み込んでほしかったね。
営業を薦めるって何?
意訳なのは、あんまり腹が立ったので、丸めてポイしちゃったから。
わが地域には半径2キロ圏内に他塾が4つある。
KモンやGケンを入れず、純粋に個人塾がそれだけある。そのすべてが、普通に対面授業を通常通りに行っていた。愕然としましたよ。
先日、ビデオ授業を行っていたときに生徒の一人からそう聞いた。
子どもたちは頻繁にLineなどのSNSで連絡を取っているようで、
「俺、今から塾だわ~」
「オンライン?」
「ちげーよ、ふつーにチャリで行くんだよ」みたいな会話をしているらしい。
「なんで、オンラインやらないの?」と聞けば、
「みんながみんなスマホやタブレットを持ってるわけじゃねーよ」
とその子は言っていた、そうだ。
「うちの塾は、全員がスマゼミタブレットを持っていてよかったよね」
他の生徒も加わる。
「そーそー。早かったよね、先生。」
「従兄弟は休塾してるから、って塾辞めたんだよ」
「あ、うちのいとこも。K文休みだからって」
自粛して休業しているところは、生徒が退塾しだしているようです。
成程。
近隣の同業が平常運転をしているわけである。
正直なところ、私は自塾の生徒たちが感染したらいけないと真っ先にオンライン化したのがバカらしいとさえ感じてしまいました。
オンライン授業というのは、準備も大変で、長時間には向かないし、集中力も続かない。
教える科目や単元によって非常に工夫が必要だと実感したからです。
いつもの授業のほうが「断然・楽」には違いないのですから。
決して無駄にならないオンライン授業
でも。
このオンライン授業は決して無駄にはならないと思いなおしました。
無駄じゃない3つの理由
第一に、市内には未だ不幸中の幸いというか感染者は出ていないが近隣地域には毎日、感染者が出ており、その包囲網は徐々に狭まりつつある。
よって、遅かれ早かれ、地元にも感染者が出る。
そのとき、どう対応できるのか。
いや、これまでの期間中に準備を進めていたというのなら判るけれども、
オンライン授業をするのが以降だと結局後手に回るのでは?
だって、結構、準備が大変だったんだよ、わたし。
以前の記事を読まれた方ならば、賛同いただけると思うのですが、こちら側だけの準備なら早くできる。
だって、先駆者たちが、ネットに情報を落としてくれているから。
でも、生徒側の準備が意外とてこずるのだ。
端末ごと、家庭でのネット環境ごとに対応するのを保護者に丸投げするなら、できるなら楽だ。
ただ、そうすると、「あの塾は親身じゃない」というネガティブキャンペーンが広がる。
塾側で、可能な限り面倒は見てやらなければならない、とすれば、ここに一番準備がかかる。
「不要不急の外出の自粛」をと、市の広報が繰り返し流れている現状、もう、生徒を自由に塾へと来させるわけにはいかないだろう。
どんなソフト(アプリ)が必要で、ダウンロードの仕方はこうで、とか、本当に基礎的なことを教えていかないといけない。
私は、その手間を省きたかったので、Lineを使用したけれど、同期ができずに手こずった。
実際に生徒が使用する端末を触らないと、どういった症状なのかが理解できないわけで。
だから、導入が遅ければ遅いほど、実際は大変になるだろうと予測する。
2つ目、塾自体が感染スポットとなった場合のイメージダウンの方が余程リスキーである。
4月28日、静岡市の会見では市長が
「病院関係者への差別が行われている。医療従事者の家族の勤務先から出社禁止を言い渡された」
という事例が紹介された。
これも、氷山の一角で、検査結果が出るまでの期間、調査では「自宅待機していた」人物が、裏ではカラオケやゲーセンで遊んだり、その家族も普通にスーパーなどで買い物をしている姿が目撃され、結果として陽性となったがために、その地域は一時騒然となり、自宅に投石されたり落書きされたりしている事象が既に出ている。
(追記:K市ではどうやら「うわさ」による上記の嫌がらせが実際に行われていたが、被害者が「我が家に何が起きているのか、全くわからなかった。恐怖だった」とTVで語っていた。実際、その被害者一家からコロナは出ておらず、ママ友ネットワークによる魔女狩りであったということだ)
「デビルマン」の主人公、不動明の「平和日本はおしまいだ!」というセリフが妙に頭に響く。
「デビルマン」の「デーモン狩り」中世の「魔女狩り」のようなものが、この現代の日本国内ですでに行われている。
つまり、生活のために、教育機会を奪わないために、対面授業を未だしている個人塾は、いや、学習塾でなくとも、もしかしたら、牧村一家のような目に合わないとは言い切れない。
3つ目。これまで、不登校の子たちを集団授業はあまりにないがしろにしていたけれども、こういった形でなら、彼らに学びの機会が与えられるようになる。
学校が苦痛だ、という子どもたちを救う道が開かれた、と思う。
歴史は繰り返す~グローバリズムからナショナリズムへ~
だが、一方で危惧している面もある。
みんなが疑心暗鬼になっている。あまりの先の見えなさに鬱屈している。子供はそれを敏感に感じ取る。
既に、SNSでは、現在の土一揆とも呼ぶべきほどのうねりがあった。
恐れるべきは国民の分断化
歴史は繰り返すのだ。次は打ちこわしだ。打ちこわしだと奇妙かな、犯罪の増加とでも言い換えようか。
単に今は皆、感染を恐れて粛々と自宅にいるから、ネット上で吠えているだけだ。
では。外出自由になったら?
休業補填をされた業種とそうでない業種の分断化。
雇止めされた派遣労働者。
解雇された正規の職員。
自殺者の増加。
それに加え、世界的な食糧不足が見込まれる中、スーパーに行ったとしても物がないとなったら?
生活保護の申請も増加。
住居確保給付金の定義のあいまいさ。
ハロワに行かないともらえない。いや、もらえるようにした。
でも、役所の人間にはまだ伝達されていない。あいつは申請が通ったのに、自分は通らなかった。
こうして国民が分断されていくのだ。
だから、打ちこわし(米騒動)や犯罪が増加するだろう。
そうなると、国民の不満をそらすために、歴史では何が起こった?
だから、国民を一致団結させるために、「外敵」をつくるのが常道だ、と歴史は教えてくれる。
中3生はぜひこれを機会に学んでいただきたい。
歴史を学ぶ、というのは年号を覚えることではない。
歴史から、これからの道筋を予測するのだ。
そして、自分はどのようにその中で生き抜いていくのか。
それが本来の歴史学なのだ。
世界恐慌や大戦の流れを教科書じゃなく、タイムマシンなしに、実地で学習する時期がやってくる。
話を戻す。
最早、オリンピックなどと悠長なことは言っていられない事態だ。
諸外国や、国際支援などに日本がお金を出すことに国民の多くが納得しない。
「なぜ、国民を大事にしない?」
「そんな金があるなら、まずは国民に使え」
怨嗟の声がSNS上に溢れている。
これが、今度は暴動へと発展するんじゃないか。こういうときにファシズムが生まれた。
歴史は常に「ナショナリズム」と「グローバリズム」へと振り子が振られており、これまでの世界は、グローバリズムへと振り切るところまで振り切っていた。現在、振り子は大きくナショナリズムへと大きく振れている。
此度のコロナによって戦後レジームは破壊されるだろう。
奇しくも、安倍首相は自らが言った「戦後レジームからの脱却を」果たすことになる。
すでに、3月27日ごろ、安倍首相は「戦時(体制)下であると認識を切り替えた」と言っていたが、今はもう世界大戦の様相である。「ウイルス戦争」という名の大戦だ。
この時代のカギを握るのが、私見ではトランプ大統領だとみている。
彼の大統領再選が大きな歴史のエポックだ。
トランプ氏は前の選挙の時から、アメリカファーストをうたっており、事実、大統領就任直後からその軸が微塵もぶれていない稀有な人物だ。
そして、また、武漢肺炎の責任を米英含む8か国が1京越えの賠償金を中国へ請求したわけで、これを回避するために、中国がどんな手でも使ってくるということを念頭に置いておくべきだろう。
戦時下である現在、国内での分断は彼らの思うつぼだ。
牙を抜かれ羊のように大人しくなった日本人が再び牙をはやし始めたが、その牙の矛先を間違えてはいけない。
何度でも言うが、人類の本質が変わらなければ「歴史は繰り返す」のだ。この時代はちょうど、100年前をなぞっているかのようだ。子どもも大人も、今後、どのように時代が動いていくのか、100年前の歴史を学習してほしいと思う。
2020.4.29