こんにちは、まっちゃあずきです。
さて、早いもので今年もあと20日あまりとなりました。塾屋としては、クリスマスやお正月とは全く無縁のイベントで、塾生の対応と冬期講座への準備で多忙な時節です。
特に、志望校が絞られる学校の三者面談もあって、保護者とのやり取りが一年のうちで最も多くなる時でもあります。
内申が提示された中3生は悲喜こもごもの顔つきで塾にやってくる。
内申が上がった生徒は晴れやかな、下がったり変わらなかった生徒は絶望の表情をしている。
そんな教室の空気を一般するのは教師にかかっているわけで、全員に向けて、子どもたちにお話をしてから授業を始めるといいと思います。
教師だけでなく、保護者の皆さんにも是非ご一読していただいて、参考になれば幸いです。
【思考は現実化する】

さて、イメージコントロールという言葉があります。
ナポレオン・ヒルがいった「思考は現実化する」と同じかな。
イメージトレーニングといえば、スポーツ選手が行うトレーニングの一つで、例えば、試合で勝ったシーンや、自分が一番にゴールした姿、素晴らしいフォームで投げている姿などをイメージするというものです。
特にスタートする直前や試合の前日などでは、このイメージを繰り返し行い、自分の気持ちを高めていきます。
このトレーニングを行うことで、試合に勝てたり自分の思うような結果を出すことができるのです。
オリンピックを目指す水泳の選手が、毎晩、寝る前にこのイメージトレーニングをする、という話を聞きました。
ただイメージをするのではなく、目をつぶって、自分が実際に飛び込むところから、息継ぎをする個所、ターンする箇所、ゴールでタッチするところまでを明確にイメージする。その際、コーチは横でタイムを計っています。
そうすると、ホントに、実際のタイムと変わらない。
そして、泳いでいないのにも関わらず(ただ、目をつむって座っているだけ)、身体じゅうに汗が噴き出している。
また、イメージトレーニングでタイムを縮めることができると、翌日の実際の泳ぎの際にもタイムが縮まるんだ、というんです。
また逆に、悪いことを考えつづけていると、とんでもないことが起こることもあります。
悪いイメージは命に係わることもある
アフリカのある部族では、子供が生まれると、その子供に対し「タブー」(やってはいけないこと)を言い渡します。
父親が酔っ払って口からでまかせに言うのです。
しかし子供たちは、その「タブー」を信じて、そのことを絶対に行いません。
例えば、バナナを食べたら死ぬといわれれば絶対にバナナを食べません。もし、バナナを食べたら自分が死んでしまうと信じているからです。
ある日、このバナナを食べたら死ぬといわれた男が、こんな失敗をしました。何と、お皿を洗わずに食事をとってしまったのです。そのお皿は、ついさっきまでバナナがのっていたらしいのです。
それを聞いたとたん、男は青ざめて倒れてしまいました。
けいれんを起こし、口から泡を吹き、後少しで死ぬところでした。手当ての結果、命は助かりましたがなんとも恐ろしいことです。
ご存知の通り、バナナで人間が死ぬはずはありません。もし、この男がお皿にバナナがのっていたことを知らなければ、こんなに苦しまなくてすんだでしょう。
命が本当に失われた思い込み
もう一つ、ダメ押しの話。
戦時中の日本軍。捕虜を実験に使っていたという場所で、こんな実験が行われたということです。
「ヒトは体からどれだけの血液を流したら死ぬのか」
「三分の一くらいじゃないか」
「半分じゃないか」
そんな会話を、ベッドに四肢を固定された捕虜のそばで聞かせる。
その後、ドクターらしき男が入室してきて、捕虜のかかとの血管に傷をつけるように命ずる。
捕虜は目隠しをされていますから、皮膚感覚と聴覚の2つでしか状況判断できないわけです。
そして、かかとに痛みを感じる。「ああ、切られたんだ」とわかります。
そして、自分の血液がポチョン、ポチョンと落ちていく音が聞こえてきます。
ときおり、周囲の男たちの会話が聞こえる。
「先生、このバケツにどれほど溜まれば死ぬのでしょうか」
「そうだな、この線のちょっと上くらいかな」
「じゃあ、3時間くらいかな。」(ごめんなさい、正確な時間は忘れました)
捕虜は、その会話から自分の命が後数時間しかないのだとわかります。
ポチョン、ポチョン
もちろん、時計を見ることはできませんから、血液の落ちる音の変化が嫌でも耳につきます。
ポチョン、ポチョン
水しぶきが跳ねるような音だったのが、水面に落ちるような音へと。
どんどんバケツの水面が上がってくる赤い液体を嫌でもイメージします。
ポチョン、ポチョン
血液の落ちる音が次第に早くなってきます。ポチョンポチョンポチョンポチョン
「先生、そろそろ線ですよ」
ポチョンポチョンポチョン、ポチョンポチョン、ポチョン
「1時間程度かと思ったが、なんだ、30分じゃないか」
ポチョン、ポチョン、ポチョン、ポチョン、ポチョン、ポチョン、ポチョン、ポチョン…
「あ、先生。線を越えました。」
その瞬間に捕虜は本当に命を落としました。
この実験の恐ろしいところは、本当はバケツにためていたのは捕虜の血液でもなんでもなくて、ただの水だったというところです。捕虜のかかとの痛みは本当にあったわけですが、血など一切流れていなかった。
先ほどのバナナの話と同じで、脳がイメージしたことがそのまま現実化しているわけですね。
脳がイメージした「線を越えたら死んでしまう」という思い込みが彼を実際に死に追いやってしまった。
人間の思い込みは、これほどまでに威力を持っているのです。
良いイメージでも、悪いイメージでも、人間は自分が思い込んだ通りになってしまうのです。
ヒトは、悪いイメージほど持ちやすく、なかなか良いイメージを持ちにくいといわれていますが、だからこそ、子どもたちを元気づけるときに、第一志望に合格している姿、入学式に参加している姿、その高校の制服を着ている自分の姿をイメージさせるよう話してみてください。
君たちだって、思い込め!自分が志望校に合格して喜んでいる姿を!とやるんです。
ただし、良いイメージをするのにしても、水泳の選手がやっていたように具体的に。そして、実践ありきなんだということを忘れずに。
ではでは、今日はこれにて。